小特集「小村雪岱のイラストレーション」を見に北浦和へ

「2017 MOMASコレクション 第4期」の中の小特集「小村雪岱のイラストレーション」を見に、埼玉県立近代美術館へ行く。小特集とはいえやはり見なければと。展示の説明文に気になる箇所があったが……、これは伝えるべきだったか。帰りに喫茶店に寄って珈琲を。良い雰囲気でした。

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小村雪岱の雪岱文字と資生堂書体

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3月5日付の東京新聞朝刊「TOKYO発」にて資生堂書体の制作者として、小村雪岱が取り上げられています。私も取材を受けまして雪岱文字について説明しました。雪岱文字と資生堂書体の関係については、拙稿「「資生堂書体」とその源流としての「雪岱文字」─小村雪岱と資生堂意匠部」(「タイポグラフィ学会誌10」)にて詳しく述べています。タイポグラフィ学会誌は代理販売をしてくださっている朗文堂のHPから購入できます。

ちなみに私は20代後半に東京新聞の図案課に一年、北陸中日新聞のデザイン室に四年弱、合わせて五年間ほど在籍していました。まさか自分がいた会社に取材されることになるとは思いもしませんでしたが、何があるかわからないものだなぁと。

『小村雪岱随筆集』の二刷が決まりました!

実は先月末に『小村雪岱随筆集』の二刷が決まりました。購入してくれた皆様、ありがとうございます。

幻戯書房で小村雪岱の随筆集を出してもらうことが決まったのが確か一昨年ぐらい。幻戯書房の事務所のお邪魔して装幀した本の見本を受け取っていた時に、他愛のない会話をしながら、雪岱の本出しません? 随筆集なんてどうですか? なんて言ったのが始まりだったような。すると数ヶ月後に編集者の田口さんから「企画、決まりましたよ!」と伺い、ええ?大丈夫ですか?と正直驚きました。去年の夏には形にしようと考えていたけれども、中々進まず、なんとか年内に!というのがずれこんでようやく今年の一月に刊行になったわけです。その制作過程で、まぁ、やはりそんなに売れないのでは?という不安もあったりで、印税もなしにして、定価も下げて(一般の書籍と比べると高いと思いますがこれでも下げてるのです)、幻戯書房に迷惑がかからないぐらいに売れてくれるといいなと考えていましたが……。色々切り詰めて、古書即売会に行って端から雑誌を読みあさり、国会図書館や近代文学館に行っても一頁一頁チェックして、雪岱の文章や雪岱に関する文章を見つけ出してきた甲斐がありました。本当にありがとうございます。現在、二刷印刷中です。八日には出来上がるようです。

装幀+編集の仕事 真田幸治編『小村雪岱随筆集』幻戯書房

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本日、装幀と編集を手がけた『小村雪岱随筆集』(真田幸治編、幻戯書房)の見本が出来上がりました。ライフワークである小村雪岱研究の新たな一歩として、幻戯書房の田口博さんに助けられながらようやくこの本を出すことができました。資料収集、編集、装幀、組版全てを手がけています。タイトルの文字は小村雪岱が春陽堂版「鏡花全集」の函など、装幀で使用した「雪岱文字」(※)を採集し使用しています。また、初出誌で文章に附随する挿絵についてもほぼ全て併せて収録しています。

『小村雪岱随筆集』は雪岱の歿後に刊行された『日本橋檜物町』(30篇収録)には新たに発掘した44篇を加えています。雪岱の新たな側面を見出してもらえれば嬉しいです。

[四六判 上製 角背 定価3,500円+税]
カバー:村田金箔つや消し黒箔(タイトル)+Bk

※「雪岱文字」については拙稿「「雪岱文字」の誕生──春陽堂版『鏡花全集』のタイポグラフィ」(タイポグラフィ学会誌08、2015年)、「「資生堂書体」とその源流としての「雪岱文字」──小村雪岱と資生堂意匠部」(タイポグラフィ学会誌10、2017年)にて詳しく述べています。

1月13日(金)古書即売会始めは愛書会

先週の書友会は仕事でどうにも行けず、愛書会が今年初めての古書即売会に。注文品は無し。資料用に雑誌を五冊ほど購入。ふと手にとった一冊にこの一年調査している人の作品を発見したのは嬉しかったし、残りの四冊のうちの二冊には小村雪岱の正確な年譜制作に役に立つ記事がそれぞれ掲載されていた。一時間半ほど会場を見てから、古書会館の奥にあるVoici CafeでH社さんと打ち合わせ。ちなみに初顔合わせ。色々とお話し。その後、もう一件の打ち合わせへ向かう途中に田村書店を覗くと、「おっ」と思わず声がでてしまう珍しい叢書の一冊を発見し、購入してしまう。

事務所で一仕事済ませてから夕方に中目黒へ。金沢での会社員時代の先輩と新年会。12月はどうしても時間が折り合わず、新年会になった次第。編集者の奥さんは後から合流とのことでとりあえずは二人で乾杯をする。牛タンやおでん、唐揚げっぽくないスライスされた上品な唐揚げなど、注文したものが全て美味しかった。こんなに美味しいのに店を見渡すと席が空いているなと思っていたのだけど、全て予約で埋まっていたらしく飛び込みのお客さんは全て断っていた。気づけば満席。二軒目は奥さんも合流。副都心線で一本で池袋に帰れるのは嬉しい。

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『タイポグラフィ学会誌08号・09号』論文発表会 2016年11月23日

既に2週間近くたってしまったが、11月23日(水・祝)にタイポグラフィ学会主催の『タイポグラフィ学会誌08号・09号』論文発表会(場所:東洋美術学校D棟学生ホール)にて論文の発表で講演をした。
昨年の学会誌『タイポグラフィ学会誌08』にて発表した論文「雪岱文字」の誕生──春陽堂版『鏡花全集』のタイポグラフィ」を元にしたもの。
学会誌では取り上げるられなかった手持ちの資料を色々展示したので、多少は楽しんでもらえたかなと。
個人的には資生堂書体関係者の方にいらして頂き、お話しできたのは嬉しかった。

●要旨
装幀家、挿絵画家などとして再評価が著しい小村雪岱であるが、その評価は主に泉鏡花の著書、「鏡花本」の装幀によるところが大きい。その雪岱の装幀において、雪岱独自の文字「雪岱文字」が実は大きな役割を担っていたという事実は知られていない。
 また、「雪岱文字」は雪岱が大正期に在籍していた資生堂の和文ロゴタイプの成立にもは大きく寄与している。そして春陽堂版『鏡花全集』の函の装幀において主要な構成要素として採用され一つの完成を見ることになる。今まで論じられることの なかった「雪岱文字」が、どのように誕生し、展開されていったのかを考察する。